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セーゲルスタムの世界4

一つ一つの作品に標題が付いているのもおもしろい。記念すべき交響曲第200番は "Starting the Last Century" 。200曲もあるから、標題もさまざまだ。交響曲第70番が"Before 80..."で、交響曲第71番が"After 70..."だったりする。投げやりなのか意味深長なのかよくわからない。

 もう一つ驚くべきは、セーゲルスタムの創作力が、晩年においてさらに旺盛になっているということだ。2004年に60歳を迎えることを記念して書かれたのが、交響曲第84番"For a Milestone..."。この時点で、彼がさらに100曲以上の交響曲を書くとだれが予想できただろうか。2008年現在、交響曲第200番を書く作曲家はまだ64歳にすぎない。このペースを守れば、交響曲第300番、いや交響曲第500番だって十分可能な範囲にある。これは伝説の領域だ。

 問題はどうやって作品を聴くか、だ。これだけのハイペースで作曲されているので、もちろんその作品のほとんどはまだ録音されていない(初演すら済んでいないものもまだまだある)。レイフ・セーゲルスタムは作曲家であると同時に指揮者としても活躍している。指揮者としてはウィーン放送交響楽団、ヘルシンキ・フィル、フィンランド放送交響楽団などでポストに就いてきたベテランであり、シベリウスをはじめとして録音も少なくない。

 しかし自作の交響曲となると、第10番代から第20番代あたりの初期作品がいくつか録音されているばかりのようで、これらを聴いても全200曲の全貌を知ることはできない

 いつかセーゲルスタム交響曲全集が世に出る日がやってくるのだろうか。 017.gif

 ちなみに、2000年に亡くなったアメリカの作曲家アラン・ホヴァネスも多作家だった。セーゲルスタムには及ばないものの、交響曲第67番まで書いている。ホヴァネス交響曲全集が録音されたという話はまだ聞かない。

(春之介のコメント)
セーゲルスタムの交響曲、未だ聴いたことがないが…
少し興味が湧いてくるね
365番まで、創って毎日演奏したらいいな!
それにしても、どこから、創作エネルギーが出てくるのだろうか?
by negitoromirumiru | 2008-12-24 01:16 | 音楽 | Comments(0)


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