人気ブログランキング | 話題のタグを見る

駒沢大吹奏楽部員、野尻湖で合宿中に溺死⇒「強要や飲酒なし」と大学側が報告書、遺族側訴訟へ

強要や飲酒なし 駒大が報告書
2013年6月24日 NHK

5月、東京の駒澤大学の学生2人が、部活動の合宿中に、長野県の野尻湖で水遊びをしていて、溺れて死亡した事故について、大学の調査委員会は、湖に飛び込むよう強要したり、酒を飲んでいたりした事実は認められなかったとする報告書をまとめました。

5月3日、長野県信濃町の野尻湖で、近くで合宿をしていた、駒澤大学吹奏楽部の3年生の男子学生(20)と1年生の女子学生(18)が、水遊びをしている際に、溺れて死亡しました。

事故を受けて、大学は、教職員らで作る調査委員会を設け、合宿に参加していた学生などから聞き取り調査を行い、その結果を報告書にまとめました。

それによりますと、死亡した2人は、ほかの6人とともに、桟橋の先端付近から飛び込むなどして湖に入っていて、ほかの部員に水に入るよう強要された事実は認められませんでした。また、合宿中に、部員が酒を飲んだことも一切なかったとしています。

ただ過去には、上級生によって湖に落とされたことをきっかけに、部を辞めた学生もいたということで、報告書では、事故の原因は、自由時間の解放感で、水遊びがエスカレートしたことにあるとして、サークル活動の指導体制の見直しなどを求めています。

駒澤大学の廣瀬良弘学長は、「事故が起きたことを深く反省し、再発防止に向け、一層の努力をしていく」と話しています。

(春之介のコメント)
東京都議選にあわせてマスコミ発表されたことは、むろん意図的だろう。

大学側は、これに合わせて記者会見を開いた様子もなく、この報告書に対するツッコミは入れられない。

以下の大学告知ごとく、調査報告書はあまり公開したくないということらしい。

ということで早晩、この報告書も削除されるということに違いない。

このことは事故と処理したい、事件ではないということだが一抹の疑念が消えないのは当然のことだろう。

部の「慣行」とは言えないと報告書は述べており、水遊びの延長と突き放している。

つまり大学の関知しないところで、部員らが自己判断で行っていたことであり、飛び込む雰囲気はあったかもしれないが強要はされていないという。

そして焦点となる部の活動については、無期限の休止としつつも年度末に改善計画書を見て検討すると、事実上の存続を示唆している。

OB等の聴取は5人だけであり過去にまで遡ってしていないこと、ほとんど憔悴している部員に対する、かつ、学内関係者の聴き取りであることも注意が必要だろう。

亡くなられた学生らの遺族らは納得できるのだろうか、また、これで済ませていいのだろうか。

仏教系大学として、いのちに対する真摯な見方が必要なはずだが、責任を回避する姿勢が感じられるもので落胆している。

関係者らには箝口令が続くことになろうが、後年、新たな証言が出てくることも予想される。

学生の自己責任は言うに及ばないにしても、これだけ大きな社会問題を起こした以上は廃部して未公認サークルから再出発させること、いじめ・体罰問題が大学部活でも問題とされる昨今は広くハラスメントとして捉えて、隠ぺいするのでない議論を深めることを求めたい。

この事故について、長野県警は捜査が続いているかどうかも不明であり責任所在は分からない。

事故に遭遇した学生たちのPTSD傷害は一年をかけて発症して、少数の方は長期に渡ってフラッシュバック等の厳しい状態が続くことになるが、大学を卒業した後は誰がフォローしていくのだろうか。

追記
報告書は予想通り、一般は見られなくなった。

ホームページにおいても、この件に触れた記載はなく事実上封印されたようだ。

追記
広く報道されていなかったが、遺族が民事訴訟を起こしたようだ。

長野県警のその後の捜査は分からない。


<以下参考>
野尻湖水難事故につい
2013/06/21 駒澤大学

 平成25年5月3日に長野県信濃町の野尻湖で発生した本学学生の死亡事故については、今なお大学として痛惜の念に堪えません。あらためて亡くなられた学生お二人のご冥福をお祈り申し上げるとともに、ご遺族の方々に哀悼の意を表します。

 事故直後より、本学調査委員会で取り組んでまいりました報告書が完成いたしました。
 
なお、本報告書を、他の掲示板サイト等にコピーするなどの無断転載・印刷配布はご遠慮ください。


<以下追加引用>
合宿中に発生した事故について
平成25年6月2日

  4月29日から、駒澤大学が所有する野尻寮(長野県)において春合宿の行程
中の5月3日夕方に湖で部員2人が水死するという痛ましい事故が起こりました。
  お亡くなりになられた2人の部員には、心よりご冥福をお祈り申し上げます。
また、ご家族の皆様にお悔やみを申し上げます。

  今回の事故を重く受け止め、吹奏楽部は5月6日以降の通常の活動をすべて
無期限で自粛し、6月23日に開催予定だったサマーコンサート2013をはじめ、
当面、開催予定であった各種イベントについても中止いたします。

  今後につきましては、大学当局の事実関係の調査に応じ、原因の究明と再発
防止に努めてまいります。皆様に多大なご心配、ご迷惑をおかけしたことに、
重ねて深くお詫びいたします。

駒澤大学吹奏楽部


<以下引用>
「水に落とされ」退部者も 駒大、野尻湖事故で報告書
2013.6.23 産経ニュース

 長野県の野尻湖で5月、合宿中に水遊びをしていた駒沢大吹奏楽部員の男女2人が死亡した事故で、同大学は23日までに「過去にも飛び込みなどの水遊びがあり、湖に落とされたことが原因で退部した学生もいる」などとする調査報告書をまとめた。一方で、今回の事故も含め「部全体で(飛び込みなどの)強要や恒例化はなかった」とした。報告書は20日付。

 事故は5月3日夕方に発生。吹奏楽の同じパートだった3年の矢田拓也さん=当時(20)=と1年の野呂千賀子さん=当時(18)=がボートで湖の琵琶島に行き、桟橋から飛び込み死亡した。水死とみられる。

 大学の調査委員会が、部員やOBら計76人から聞き取りを実施。過去に上級生から無理やり湖に落とされたと答えた部員がいたほか、「みんなで水に入ろう」という声が上がり拒否できない雰囲気になって飛び込んだ部員もいた。

<以下追加引用>
野尻湖事故、大学側を提訴へ 学生の遺族「安全配慮怠る」
2013年10月29日 信濃毎日新聞

上水内郡信濃町野尻の野尻湖で5月、合宿中の駒沢大(東京)吹奏楽部員が湖に飛び込み、千葉県市川市の1年野呂千賀子さん=当時(18)=ら男女2人が死亡した事故で、大学側は事前に飛び込みなどをしないよう学生に注意、警告などをせず、安全配慮義務違反があったなどとして、野呂さんの両親が近く、同大を運営する学校法人駒沢大学(東京)と吹奏楽部の部長(当時)の男性教授、副部長の女性職員を相手に、7100万円余りの損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こすことが28日、分かった。

駒沢大が設置した事故の調査委員会は6月に報告書を公表。死亡した2人が「湖に入ることを強要されたという事実は認められなかった」とし、飛び込んだのは「水遊びが解放感や高揚感でエスカレートした」結果だとした。その上で、過去にも個人や担当する楽器のパートごとに湖に飛び込むことがあったが、「恒例ではなかった」と結論付けた。

これに対し、原告側は吹奏楽部が数年前から野尻湖で春合宿をし、水温などが低く危険なのに部員が湖で泳ぐことが恒例になっていたと主張。大学側には教育活動全般で学生を守る安全配慮義務があり、合宿でも学生の生命、身体に危険が生じる可能性があるかどうかを事前に調べ、注意、警告などをする義務があったとした。

部長と副部長については、湖で泳ぐのが恒例であることを容易に認識できたのに調査や注意、警告をしていなかったほか、事故当時は現場におらず、結果として事故が起きたと主張している。

駒沢大広報課の松村明課長は「訴状が届いていないのでコメントできない」とし、部長、副部長についても「連絡が取れず、コメント(の提供は)できない」としている。

<以下引用>
野尻湖遊泳事故で駒大生の遺族が提訴 「大学側は安全配慮怠った」
2013.10.31 産経新聞

 長野県信濃町の野尻湖で5月、合宿をしていた駒沢大吹奏楽部員の男女2人が水遊び中に死亡した事故で、大学側が安全配慮を怠ったとして、亡くなった千葉県市川市、1年、野呂千賀子さん=当時(18)=の両親が31日までに、大学や部長だった男性教授らに7千万円余りの損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。提訴は10月29日付。

 両親の代理人弁護士によると、湖で泳ぐのは部の恒例になっており、教授らは危険性を調べ、部員らに注意や警告をするなどの義務を怠ったとしている。

 大学側は6月、「部全体で(飛び込みなどの)強要や恒例化はなかった」とする調査報告書を公表した。

 事故は5月3日夕方に発生。野呂さんと、吹奏楽の同じパートだった3年矢田拓也さん=当時(20)=が自由時間に他の部員とともにボートで湖の琵琶島に行き、桟橋から飛び込み、死亡した。



<以下関連>
部内暴力で駒大部長3カ月の謹慎
2014年6月19日 スポニチ

日本学生野球協会は19日の審査室会議で大学1件、高校10件の処分を決め、部内暴力があり報告も遅れた駒大(東都)の部長を3カ月の謹慎処分とした。3月に当時3年生の部員が2年生部員を蹴り、右手薬指を骨折させた。加害部員は今春のリーグ戦出場を見合わせた。


<以下関連エントリー>
駒沢大吹奏楽部員、野尻湖で合宿中に遊びで湖に飛び込み 男女2人が溺れて死亡 「部の恒例行事だった」と
by negitoromirumiru | 2013-06-24 20:34 | 音楽 | Comments(0)


<< 「健康な食事」とは!? ”中食... NPOクッキングハウスとは!?... >>