1. スーダラ伝説
2. 笑えピエロ
3. 花と小父さん
4. チビ
5. 銀座イエスタデイ
6. 地球温暖化進行曲
7. 二十一世紀音頭
8. スーダラ節 (平成ミックス・ヴァージョン)
9. スーダラ節(昭和モノミックス・ヴァージョン)
CD (1990/11/25)
レーベル: ファンハウス
(春之介のコメント)
クレイジー・キャッツの全盛時代のことはよく知らない。
というか、モノクロ映画を見たことがあるが、何か浅薄な感じがして楽しめなかった。
無責任というキーワードというのが印象的だ。
時代は高度経済成長期、右肩上がりの時代に真面目な日本人はせっせと働いていた。
それを揶揄するかのように、彼らは好い加減なサラリーマン像を作り上げた。
そんな印象だった。
それが一変したのが、以下に放送されたNHK特番であった。
よく覚えていないが、植木等さんが亡くなった時にも再放送されたのを偶然見たのではないだろうかと思う。
そこに映し出されたのは、本当に真面目な感じの老紳士だった。
けっこうふざけていると思われている人が、実は違ったりする。
植木等さんにも、大きな誤解を持っていたのだと気づいた。
縁あって、このCDを購入し、ずっとずっと聴いている。
植木等さんには、晩年に入っての録音だろう。
スーダラ伝説の編曲はもちろん素晴らしい。
そして地球温暖化進行曲には、釘づけになってしまった。
この文章を書いていて、あるところで指摘されていて気付いたけど、地球温暖化行進曲だとばかり思っていた。
進行曲なんですね、ジャケット確かめたらやはり地球温暖化進行曲。
この曲は、恐らく地球温暖化が指摘されていた時代の作品なのだけど、それを逆手にとって地球が暑くなってどこが悪いとうそぶく。
もし現在、同じような曲作りをしたら、ズバリ!地球原発化進行曲だろうね。
結局、真面目に批判するよりも、こうした自虐的な曲を作り歌えるアーティストが今はいないということだ。
華やかなブラスサウンドで始まり、と思っているといつしかズンドコリズムに変化した。
思うに、こうした時代を見通した皮肉が、恐らくクレイジー・キャッツ映画の根底にあるのだろう。
植木等は、めちゃ歌が上手い!!
こうした歌唱力がある歌手は、今どのくらいいるのだろうかね。
◆NHKBSハイビジョン特集「スーダラ伝説~植木等・夢を食べつづけた男~」
放送日 2006年1月6日
1、少年時代
2、ジャズマン植木等
3、クレージーキャッツ登場
4、テレビの中の植木等
5、スーダラ伝説
6、無責任男になる
7、名優への道
8、夢を食べつづけた男
植木等 スーダラ伝説
地球温暖化進行曲