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「健康寿命」とは!? 厚労省の部会が初推計 改定中の国民の健康指標「健康日本21」の目標として盛り込む

「健康寿命」厚労省が初推計
2012年6月2日 NHK

介護の必要がなく健康的に生活できる期間を「健康寿命」と定めて、厚生労働省が初めて推計を行ったところ、男性は70.42歳、女性は73.62歳と、平均寿命に比べていずれも10年ほど短いことが明らかになりました。

「健康寿命」は、介護を受ける必要がなく日常生活を健康的に送ることのできる期間のことで、厚生労働省は、全国22万世帯余りの健康状態などを調査したうえで、初めて推計しました。

それによりますと、おととしの健康寿命は平均で、男性が70.42歳、女性が73.62歳で、平均寿命より男性は9年余り、女性は12年余り短いことが分かりました。

都道府県別で健康寿命が最も長かったのは、男性が愛知で71.74歳、女性が静岡で75.32歳と、いずれも東海地方でした。一方、最も短かったのは、男性が青森で68.95歳、女性が滋賀で72.37歳でした。

日本人の平均寿命は、おととしの時点で女性は世界1位、男性も世界4位と、日本は世界でトップクラスの長寿国です。

厚生労働省は今後、食生活の改善や適度な運動ができる環境の整備など、健康寿命を延ばすための対策を検討したいとしています。

(春之介のコメント)
このデータに関しては、出所が分かりにくいが以下の記事では、厚生科学審議会の部会とある。

この健康寿命を延ばすことが、社会保障費を減らすことになる。

本人の責任ではあるが、健康であることの有用性を動機づけを与えることができればよい。

調べてみた結果、この部会とは厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会だろう。

この記述の資料は以下だろう。

次期国民健康づくり運動プラン策定専門委員会報告  (PDF:4967KB)
「健康寿命」とは!? 厚労省の部会が初推計 改定中の国民の健康指標「健康日本21」の目標として盛り込む_e0151275_1819137.jpg

なお、こうしたプランに基づく国民運動をするのが次の団体。

(財)健康・体力づくり事業財団 健康日本21  http://www.kenkounippon21.gr.jp/


健康寿命
 一生のうち、介護が必要だったり、日常生活に支障が出るほどの病気にかかったりする期間を除き、健康に日常生活を送れる期間を示す。単に寿命を延ばすのではなく、生活の質を重視する考え方に基づき、世界保健機関(WHO)が2000年に提唱した。厚生労働省は今回、世帯ごとの所得、家族の健康状況などを調べる「国民生活基礎調査」や、日本人の平均寿命のデータなどを基に算出した。(2012年6月1日掲載 西日本新聞)

寝たきりにならず日常生活 「健康寿命」を初算出 厚労省 男70・42歳、女73・62歳

 介護を受けたり病気で寝たきりになったりせず、自立して健康に生活できる期間を示す「健康寿命」を厚生労働省が初めて算出、2010年は男性70・42歳(10年の平均寿命79・55歳)、女性73・62歳(同86・30歳)になったとする結果を1日、専門家でつくる厚生科学審議会の部会で示した。
 
 健康寿命は世界保健機関(WHO)が00年に打ち出した概念。社会の高齢化が加速する中、厚労省は「健康に長生きすること」を重視し、13~22年度の国民の健康づくり計画案に「健康寿命を延ばす」とする目標を盛り込む。
 
 計画は6月中旬にも部会で正式決定される見通し。
 
 都道府県別で健康寿命が最も長いのは、男性が愛知県で71・74歳、女性が静岡県で75・32歳。最も短いのは男性が青森県で68・95歳、女性が滋賀県で72・37歳。格差は男性2・79歳、女性2・95歳で、計画では都道府県間の格差縮小も目指す。
 
 健康寿命を具体的にどれだけ延ばすかは計画に明記しないが、10~22年の平均寿命の延び幅を、健康寿命の延び幅が上回ることを目標にする。厚労省は22年の平均寿命を男性81・15歳(延び幅1・6歳)、女性87・87歳(同1・57歳)と推計している。

<以下引用>
◆健康寿命 地域一体で延ばしたい
 2012年6月6日 北海道新聞・社説

 厚生労働省は、介護を受けずに自立して日常生活が送れる期間を示す「健康寿命」を初めて算出した。健康寿命は2000年に世界保健機関(WHO)が提唱。算出方法は複数あるが、今回は厚労省の国民生活基礎調査で「健康面で日常生活に影響がない」と回答した年齢ごとの数を基に、2010年分を割り出した。

 男性は70・42歳、女性は73・62歳。道内は男性が70・03歳、女性が73・19歳で都道府県別でそれぞれ32番目と34番目だった。

 厚労省は近くまとまる13~22年度の健康づくり計画の目標に、健康寿命を延ばすことを盛り込む。高齢者の生活の質向上とともに、社会保障費の削減も図るためだ。

 世界有数の長寿国になった現在、健康寿命が70代前半と聞いて早すぎると思う人がいるかもしれない。目安にすぎないが、元気に老後を過ごすのは国民の願いである。

 健康管理はあくまで本人の責任だが、政府、自治体、企業、地域も支援の手を充実させたい。

 健康づくり計画案には健康寿命を延ばすためにがんや脳卒中、心臓病などの予防策を盛り込んだ。

 運動面では、歩数や体を動かす習慣を増やすことなどを挙げた。若いときから取り組めば効果は大きい。問題はいかに継続できるかだ。

 要介護認定者の割合が全国平均より高い長野県松本市は08年に「健康寿命延伸都市」を宣言。35の町内会ごとにウオーキングマップを作り、住民がそれぞれ決めたコースを定期的に歩き、体を鍛えている。地域ぐるみで工夫すれば、運動も長続きするだろう。新たな人間関係を築くことができ、地域の見守りやきずなの強化も期待される。松本市の例は参考になるのではないか。

 食生活では1日当たりの食塩量の減少、野菜と果物の摂取量の向上などの数値目標を掲げた。地域には料理の得意な人がいる。そういった人たちに講師役を引き受けてもらい、減塩食や野菜をふんだんに使った食事を広めたい。NPOや町内会でも取り組めるはずだ。

 注意しなければならないのは、健康管理に気をつけても高齢化が進めば、寝たきりや認知症になる人が増えることである。体調悪化の原因を、本人の責任や努力不足のせいにするようなことがあってはならない。予防も他人から強制されるのではなく、本人の意思で始める必要がある。

 健康寿命の延長は老後の不安を和らげる狙いもある。社会保障費抑制だけが自己目的化しては本末転倒だ。医療や介護を必要としている人への支援に引き続き力を入れたい。

◆元気に生活「健康寿命」…男70歳・女73歳
 2012年6月3日 読売新聞

 厚生労働省は1日、国民が一生のうちで健康面の支障がなく日常生活を送れる期間を初めて算出し、「健康寿命」と名付けて公表した。

 2010年の健康寿命の平均は男性が70・42歳、女性が73・62歳で、生存期間を示す平均寿命(簡易生命表)とは男性で9・22年、女性は12・77年の差がある。同省は健康寿命を延ばすことを、改定中の国民の健康指標「健康日本21」に新たな目標として盛り込む。
「健康寿命」とは!? 厚労省の部会が初推計 改定中の国民の健康指標「健康日本21」の目標として盛り込む_e0151275_18194491.jpg

 健康寿命は、同省が行っている国民生活基礎調査で、日常生活への健康上の問題の影響を尋ねた質問に、「ない」と回答した人の割合や年齢別の人口などから、同省の研究班が計算した。都道府県別では、男性は愛知(71・74歳)、女性は静岡(75・32歳)がトップ。最短は男性が青森(68・95歳)、女性は滋賀(72・37歳)だった。
by negitoromirumiru | 2012-06-07 18:20 | 医療 | Comments(0)


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