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ホームヘルパー2級と3級、2012年度末で廃止 1級と基礎研修は統合し新制度へ- 厚労省方針

ホームヘルパー2級、12年度末で廃止- 厚労省方針
2011年11月17日 キャリアブレイン

 厚生労働省はこのほど、現行のホームヘルパー2級(訪問介護員養成研修2級課程)を2012年度末で廃止する方針を固めた。13年度からは130時間の講義・演習などからなる「介護職員初任者研修課程」(仮称、初任者研修)に移行させる。現在のホームヘルパー2級修了者は、13年度以降は初任者研修の修了者と見なされ、引き続き働くことができる。

 新しく設けられる初任者研修のカリキュラムは、▽介護における尊厳の保持・自立支援▽介護・福祉サービスの理解と医療の連携▽認知症の理解▽生活支援技術―などで、講義と演習で構成される。受講時間はホームヘルパー2級と同等の130時間だが、修了時には理解度を確認する筆記試験も課される。

 また、現行のホームヘルパー1級(訪問介護員養成研修1級課程)と、500時間の講義・演習・実習からなる「介護職員基礎研修課程」(基礎研修)の2課程については、経験者が介護福祉士国家試験を受験する際に義務付けられる450時間の実務者研修に、13年度から統合される。現行のホームヘルパー1級修了者と基礎研修修了者は、初任者研修の修了者と見なされるが、実務者研修を受講する際には一部の科目が免除される。

 このほか、ホームヘルパー3級(訪問介護員養成研修3級課程)も12年度末で廃止される。

 厚労省はこのほど、これらの見直し案を公表してパブリックコメントの募集を開始した。12月3日まで意見を受け付けている。

(春之介のコメント)
さて、日本のホームヘルパー(訪問介護員養成研修)制度が壊滅状態になっていく。

つまり、介護福祉士受験にあたる基礎的な資格が厳格化していくということで、介護福祉士の道が困難になるということだ。

そもそも、ホームヘルパー制度が狙っていた安価で促成栽培的な養成が、単に研修事業会社を儲けさせただけで、いわゆるペーパー免許者を大幅に増やして、介護人材の中核となれる層を生み出すことができなかった。

加えて制度当初よりも、認知症利用者の増加、福祉ニーズの多様化や利用者の保護など、短時間では机上で学べない状態になってしまった。

ということで、制度の名前を変えて、時間と金がよりかかるものになってしまい、安価な介護労働力供給に歯どめがつくものの新たに介護に携わろうとする人が減少することは想像がつく。

思い出すことは、3級ヘルパーの資格を取って仕事をしたいという知的障がい者たちにも門戸が開放されていた。

もともとの制度設計が未熟であり、このように全く根幹を変えてしまうほどの変更をせざるを得なかった反省がなければ今後の新制度も同じことを繰り返すように思う。

一つの資格制度とするならば、最低1年、できうれば3年程度の就学期間を必要とし、ある程度の権限を持ったものにしなければ実のあるものとはならないだろう。

介護福祉士に専門性はあるのかという根本的な疑問もあり、来年度からの医療的ケアを加えた新たな方向性は准看護士に近い資格に持って行くという当初から考えられていた方向にさらに進んでいく。
by negitoromirumiru | 2011-11-20 06:11 | 福祉 | Comments(0)


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