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医学部入試偏差値は過去3年間で有意に低下、地域格差も

医学部入試偏差値は過去3年間で有意に低下、地域格差も
2010.08.03 m3.com

 医学部を持つ国公立大学50校の前期一般枠の偏差値は、2007年61.1から、2008年60.2、2009年59.8、2010年59.6となり、いずれも2007年と比べると有意に低下(2007年比で、P<0.01)。 

 2007年と2010年の偏差値を地域ブロック別に比較(国公立大学48校)すると、増加しているのは関東のみで、それ以外の地域では低下、かつ関東との比較で有意に下がっている地域もある。

 これらのデータを7月30日に開催された、第42回日本医学教育学会大会のシンポジウム「医学部定員増をめぐって」で示したのは、横浜市立大学大学院医学研究科医学教育学・行動情報医学教授の後藤英司氏。

 データの元となったのは、駿台予備校の全国模擬試験の成績。例えば、2010年の偏差値は、各大学の入学で「合格通知を受け取った」人について、2009年10月の模試の偏差値を集計しています。(1)2009年以前のデータには最近、増えている「地域枠」の受験者のデータが一部含まれている、(2)データが国公立大学に限られている、(3)そもそも大学受験者全員が模試を受けているわけではない、などの制約はありますが、このデータから偏差値の傾向を把握することは可能です。

 医学部定員は、1981年から1984年の8280人をピークに、以降、抑制政策が続き、2003年から2007年までは7625人に減りました。しかし、医師不足の折、2008年から増加に転じ、2010年は2007年と比べて1221人増の8846人になっています。2007年時点での一大学当たりの定員は、平均96.5人(防衛医大を除く79大学の平均)。これを基にすると、「1221人増は、13大学増えたのと同じ」(岩手医科大学学長の小川彰氏)。

 後藤氏は、「医学部全体で見れば、偏差値が下がっている。この傾向を(学生の多様化につながることなどから)歓迎する人もいるが、一方で、偏差値は、『努力、我慢』の指標である上、偏差値は50が平均だが、それ以下になっている大学もある。これでは若干支障が生じてくるかもしれず、その辺りの動向を今後フォローしていく必要がある」と指摘しています。

(春之介のコメント)
入試合格しても卒業できない、国試を受験できない医学生が増加しているという。

学力の低下は医師の質の問題に直結していく。
by negitoromirumiru | 2010-08-13 00:31 | 医療 | Comments(0)


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