・ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調
・ラヴェル:左手のためのピアノ協奏曲ニ長調
・フォーレ:ピアノと管弦楽のための幻想曲 op.111
・フランク:交響的変奏曲
アリシア・デ・ラローチャ(ピアノ)
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
ローレンス・フォスター(指揮、ラヴェル)
ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス(指揮)
録音:1972-73年、ロンドン、キングズウェイ・ホール(ステレオ)
(春之介のコメント)
最近、亡くなったラローチャの演奏である。
ラベルの二つのピアノ協奏曲だが、どちらも管楽器のソロが華やかでピアノ独奏に絡みつくように奏される。
とても感心したのが、管楽器の音の分離がよく極めてオーケストレーションが素晴らしいことが分かる録音となっている。
オーケストラの魔術師と言われるラヴェルだが、本当に管楽器の使い方が上手い!
指揮はピアノに伴奏するというよりも、オケとピアノを競争させているように演奏している。なお、ラベルの協奏曲では決定的な名盤というものがないようだ。
思うにオケにとっても難曲であるばかりか、左手のようにピアノの可能性も追究するという作品だけに聴き手を納得させるだけの演奏会が多くもたれることを望みたい。
ラローチャは、後年にもスラットキン指揮で再録音をしている。
加えてフランクの曲が入っているが、なかなかいい曲である。