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介護職の医療行為をめぐる課題で議論―厚労省検討会が初会合

介護職の医療行為をめぐる課題で議論―厚労省検討会が初会合
2010年7月5日 キャリアブレイン

厚生労働省は7月5日、「介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方に関する検討会」の初会合を開催した。出席した委員は、介護職員が医療行為を手掛ける場合の課題について意見を述べ合った。

介護職員の医療行為については、一定の研修を受けた特別養護老人ホーム(特養)の介護職員だけが、看護職員と連携しながら口腔内のたんの吸引と胃ろうによる経管栄養を実施することが認められている。ただ、関係者の間では、特養以外の施設に勤務する介護職員に対しても、医療行為を認めてほしいとする声が根強いことから、厚労省は同検討会を設け、「介護職員に対する研修の在り方」や「法制度の在り方」などについて議論していくことを決めた。

初会合では、委員から「ヘルパーなどがたんの吸引などの行為をするには、どんな研修が必要となってくるのか。それだけが問題」(黒岩祐治・国際医療福祉大大学院教授、ジャーナリスト)、「利用者としては、もう待てない。一歩でも先に話を進めてほしい」(橋本操・NPO法人さくら会理事長)など、介護職員が行う医療行為について、教育体制などを整えた上で積極的に容認すべきとする意見が相次いだ。その一方で、「(ホームヘルパーにとっての医療行為は)取り組みたいが、大変不安な行為」(因利恵・日本ホームヘルパー協会会長)、「それ(介護職員がたんの吸引などの医療行為を手掛けること)を法律の中でどのように位置付けるかという点から議論する必要がある」(平林勝政・国学院大法科大学院長)などの意見も聞かれた。

特に、介護職員が医療行為を手掛ける場合の安全性については、「リスクが高い行為ではない」(太田秀樹・医療法人アスムス理事長)、「まず確保すべきは利用者の安全。それを担保しないと危うい状況になる。慎重な議論が必要」(齋藤訓子・日本看護協会常任理事)など、委員の間でも見解が分かれた。

■「来年提出の法案に盛り込む」―長妻厚労相

初会合の冒頭、あいさつした長妻昭厚労相は、「(検討会で示された課題などについて)来年、国会に提出する法案に盛り込めればと考えている」と述べた。

(春之介のコメント)
誰が座長なのかな。

モデル事業を各方面で行い、特養と同じような結論に導くことは分かり切っている。

しかし、法律を作るならば当然に介護職養成教育にカリキュラムが組まれるようになる。

介護職に新たな負担を作り果たして上手くいくのだろうか…。


〈以下引用〉
◆介護職の医行為実施へ検討会を設置―厚労省
 2010年06月29日 キャリアブレイン

 介護職員によるたん吸引などの医療行為の実施に向け、厚生労働省は7月5日に「介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方に関する検討会」の初会合を開く。介護関係者や医療関係者、障害者団体の関係者らが参加し、介護職員が実施できる医療行為の範囲や必要な法制度の在り方などを議論する。

 介護職員による医療行為をめぐっては、一定の研修を受けた特別養護老人ホーム(特養)の介護職員に限り、看護職員と連携しながら口腔内のたんの吸引と胃ろうによる経管栄養を実施することが今年4月の厚労省の通知により認められている。また、長妻昭厚労相は特養以外の介護職員による一部の医療行為の実現に向け、来年の通常国会への法案提出を目指す方針を示している。

 検討会の構成員は次の通り(敬称略)。

▽岩城節子(社会福祉法人全国重症心身障害児(者)を守る会評議員)
▽因利恵(日本ホームヘルパー協会会長)
▽内田千恵子(日本介護福祉士会副会長)
▽大島伸一(独立行政法人国立長寿医療研究センター総長)
▽太田秀樹(医療法人アスムス理事長)
▽川崎千鶴子(特別養護老人ホームみずべの苑施設長)
▽河原四良(UIゼンセン同盟日本介護クラフトユニオン会長)
▽川村佐和子(聖隷クリストファー大教授)
▽黒岩祐治(国際医療福祉大大学院教授)
▽齋藤訓子(日本看護協会常任理事)
▽島崎謙治(政策研究大学院大教授)
▽白江浩(全国身体障害者施設協議会副会長)
▽中尾辰代(全国ホームヘルパー協議会会長)
▽橋本操(NPO法人さくら会理事長・日本ALS協会副会長)
▽平林勝政(国学院大法科大学院長)
▽桝田和平(全国老人福祉施設協議会介護保険委員会委員長)
▽三上裕司(日本医師会常任理事)
▽三室秀雄(東京都立光明特別支援学校校長)
by negitoromirumiru | 2010-07-07 03:53 | 福祉 | Comments(0)


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