「子宮がんと呼ばないで」 頸がんと体がん、区別要望
2010年6月12日 朝日新聞
子宮頸(けい)がんと子宮体がんの総称に使われる「子宮がん」について、日本産科婦人科学会(理事長=吉村泰典・慶応大教授)は12日、この呼称の廃止を求める要望書を長妻昭厚生労働相に提出することを決めた。頸がんと体がんはまったく違う病気として扱うべきだという。
子宮頸がんは子宮の入り口に生じ、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染から引き起こされる。子宮体がんは、胎児が育つ子宮内膜のがんで女性ホルモンのバランスの崩れが原因。学会は1987年から別々の病気として診断・治療を進めている。
一方、国の統計は仕分けがあいまいで、「子宮がん」の総数しかわからず、頸がん、体がんそれぞれの正確な死亡数が不明だ。患者数や増減の傾向もわからない。学会の小西郁生常務理事(京都大教授)によると、50年代は頸がんが9割超を占めた。しかし、学会調査では、2000年代に入り頸がんと体がんの比率は2対1になった。
子宮頸がんワクチンは昨年に発売されたが、学会は今回と別に接種の公費助成が進むよう厚労省に要望している。
(春之介のコメント)
まったく違う病気なのだから分けて統計を取った方が便利だということ。
海外の分類はどうなのだろうか!?
<以下引用>
「子宮がん」使わないで、産婦科学会が要望決定
2010年6月12日 読売新聞
日本産科婦人科学会は12日、一般の人も使っている「子宮がん」という用語は定義があいまいだとして使用しないよう厚生労働省に要望することを決めた。
「子宮がん」は、子宮の入り口にできる子宮頸がんと、奥にできる子宮体がんという原因や治療が異なる2種類のがんを総称して使われている。厚労省の統計でも両者を合わせて「子宮がん」として集計する場合がある。
かつてはウイルス感染が主な原因の子宮頸がんが圧倒的に多かったが、最近は食生活の変化などで子宮体がんも増えている。同学会は「昨年、子宮頸がんのワクチンが承認されたので、正確な患者数や死亡数を把握し、ワクチンの効果を調べる必要がある」としている。