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あからさまな差別的発言

筆洗
2010年4月20日 東京新聞

 若手の論客として知られた新井将敬という政治家がいた。東大卒、旧大蔵省のキャリア官僚出身のエリートだったが、株取引での利益供与を要求した証券取引法違反容疑が浮上し、衆院が逮捕許諾の議決をする直前に自らの命を絶った▼在日韓国人として生まれ、十六歳の時に日本国籍を取得した新井氏は一九八三年に旧衆院東京2区から初出馬、落選した際に悪質な選挙妨害を受けた。選挙ポスターに「元北朝鮮人」などと書いた黒いシールを大量に張られたのだ▼それを思い出したのは、永住外国人への地方参政権付与に反対する集会で、石原慎太郎東京都知事が「(帰化した人や子孫が)国会はずいぶん多い」などと発言したからだ▼選挙区内の新井氏のポスターにせっせとシールを張って歩いたのは、同じ選挙区の現職だった石原知事の公設第一秘書らだった。「それ(帰化)で決して差別はしませんよ」と集会で知事は語ったが、彼の取り巻きが過去にしでかしたことを思い起こせば、そんな発言を誰が信じよう▼与党幹部には帰化した子孫が多いという発言の根拠はインターネットだという。そりゃあ、石原さん、いくらなんでもちょっと無責任すぎるよと言いたくなる▼あからさまな差別的発言を大きく報道したメディアは本紙だけだった。「またいつもの放言だ」と取材側がまひしているならかなり深刻だ。

(春之介のコメント)
地方参政権については、日本の移民政策がどうなるのかということと関連して議論が必要だろう。

現在は移民を受け入れる気持ちはないのだが、労働力として今後は必要だという見解は一致している。

移民問題は、人権に寛容な欧米では問題化しているが大きな騒動は今は報道されていない。

都知事のトンデモ発言は今に始まったことではないが、遺伝子によって全てを決める偏狭さを感じる。
by negitoromirumiru | 2010-04-22 07:50 | 生活 | Comments(0)


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