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ヒンデミット 画家マチス

ヒンデミット/交響曲「画家マチス」

サンフランシスコ交響楽団 / ポリドール


(春之介のコメント)
ヘルベルト・ブロムシュテットとSFSによるデッカ録音第1弾として発売。

その後のSFS録音を予想させる素晴らしい演奏・録音である。
このSFSは米国のオケだが、ブロムシュテットの手にかかると欧州の響きがするから面白い。

交響曲・画家マチスは、あのマチスのことではない。ヒンデミットのオペラの題名である。
ウェーバーの主題による交響的変奏は、米国で作曲された傑作である。

ヒンデミットは、作曲家としてばかりでなく、演奏家・教育家としても有名である。ナチスの迫害を逃れてアメリカに約20年滞在。交響曲・世界の調和も外せない。

このCDを聴くと、ヒンデミットの緻密なオーケストレーションが明確に表現されている。それはひとえにSFSの演奏者の質の高さに由来する。

日本のオケの演奏をTVで拝聴したことがあるが、細部の処理があまく演奏者の力量も弱くて作品の構造がはっきりと分からなかった。

すでに、ブロムシュテットはSFSを離れ名門ゲヴァントハウスのシェフとして、最後の花道を歩んでいる。彼はキリスト教信仰の強さで作品を演奏している。北欧音楽の伝道師として、ドイツ音楽の重鎮としての存在感は増すばかりだ。016.gif
by negitoromirumiru | 2009-04-25 14:05 | 音楽 | Comments(0)


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