2016年自殺者21764人 7年連続減少 →「うつヌケ」に対応できる社会に

昨年の自殺者21764人 7年連続減、警察庁統計
2017年1月20日 朝日新聞デジタル

 昨年1年間に自殺した人は2万1764人(速報値)で、7年続けて減少したことが20日、警察庁の統計で分かった。2万2千人を下回ったのは1994年以来22年ぶり。最多だった2003年と比べると36・8%減少している。

 78年に統計を取り始めた。2万人台で推移後、98年に3万人を超え、03年に3万4427人となった。その後増減し、12年以降は2万人台が続いてきた。

 昨年は、前年より2261人(9・4%)減り、過去最大の減少幅となった。男性が10・0%減の1万5017人、女性が8・1%減の6747人。

 都道府県別で前年より増えたのは岩手、福井、和歌山、徳島、香川、高知、大分の7県。人口10万人あたりの数が多いのは秋田25・7人、岩手と和歌山24・6人、新潟23・6人、山梨23・0人などとなっている。

 厚生労働省が昨年1~11月の2万193人について原因・動機(1人三つまで)をまとめたところ、病気の悩みなど健康問題が1万63人で最多。続いて、生活苦や負債など経済・生活問題、家族の不和や介護・看病疲れなど家庭問題、仕事疲れや職場の人間関係など勤務問題――の順だった。

 全国精神保健福祉連絡協議会の竹島正会長は「自殺者の減少は、自殺対策基本法で市民への啓発が進んだことに加え、介護やDV(家庭内暴力)など孤立しやすい人に向けた法律と施策が充実してきた成果だ。自殺は家庭や経済、心の健康状況など複合的な要因で起こる。相談窓口の周知、児童虐待やアルコール依存などの問題を抱えた人や家族に対する横断的な支援が広がれば、今後も減少が期待できる」と話した。

(春之介のコメント)
自殺者数の減少は単純に嬉しいことである。

交通事故死者数が激減したことに続いてほしい。

記事でも触れられているが、不十分であっても支援体制が充実してきたことがことが大きいし、NPOを始めとする関連団体の地道な活動の成果といっても過言ではない。

それでも相談窓口の次につなげる活動がなければ効果が薄くなる。

何よりも経済的な問題が大きく、人口減少社会に入ったことも今後のあり方を考える上で大事なことに違いない。

以下の記事で気になったのは、企業でウツ病になった社員の職場復帰が未だにできていないことだ。

戦時中や終戦直後のように社会が混沌とした時期は自殺が減ると言われているので、手放しでは喜べないとも思う。

昨今の貧困層の増大は、緩慢な自殺と言われるようなアルコールやギャンブル依存、そして家庭内暴力やDV、虐待など違った形で表現されているのではないだろうか。

自殺は悲劇でもあるし社会的なコストは大きい。

自殺は、ウツ的な心理状態が引き起こす惨事である。

「うつヌケ」というマンガが反響を呼んでいるようで、このような造語は聞いたことがなかった。

ガンもそうであるが、病気のカミングアウトをする有名人も増えて、ウツも例外ではなくなってきた。

誰もが罹る疾患ということで、明日は我が身という認識が拡がれば、もっと暮らしやすい働きやすい環境となるのだが。

複合的な要因で起こる自殺に対して、その一端でも対応することで再起できる社会環境が必要であろう。


<以下参考>
警察庁の自殺統計に基づく自殺者数の推移等 - 厚生労働省 (PDF)


<以下引用①>
うつ病休暇
半数が再取得「企業は配慮を」 厚労省研究班
2017年1月8日 毎日新聞デジタル

 うつ病になって病気休暇を取った大企業の社員の約半数が、復帰後に再発し、病気休暇を再取得していたとする調査結果を、厚生労働省の研究班(代表者、横山和仁・順天堂大教授)がまとめた。特に復帰後2年間は、再取得する人が多かった。仕事の負担が大きな職場ほど再取得のリスクが高いことも裏付けられた。専門家は社員の職場復帰について、企業が慎重に取り組むよう訴えている。

 調査は、社員1000人以上の大企業など35社を対象に、2002年4月からの6年間にうつ病と診断され、病気休暇を取得した後に復帰した社員540人の経過を調べた。その結果、うつ病を再発して病気休暇を再取得した人の割合は、復帰から1年で全体の28.3%、2年で37.7%と高く、5年以内で47.1%に達していた。職場環境について、仕事への心理的な負担を調べる検査「ストレスチェック」を職場メンバーに実施した結果、負担が大きいと感じる人の多い職場ではそうでない職場に比べ、病気休暇の再取得のリスクが約1.5倍高かった。

 休暇期間では、1回目の平均107日に対し、2回目は同157日と1.47倍に長くなっていた。1回目の休暇期間が長い場合や、入社年齢が高くなるほど、2回目の休暇が長くなる傾向もみられた。

 調査した東京女子医大の遠藤源樹助教(公衆衛生学)は「うつ病は元々再発しやすい。企業は、病気休暇の再取得が多い復帰後2年間は、特に注意を払い、時短勤務などを取り入れながら、再発防止に努めてほしい」と指摘している。【河内敏康】

<以下引用②> 
うつ病脱出マンガ「うつヌケ」に反響 自殺も考えたギャグ漫画家・田中圭一さんが伝えたかった思い (2/23 BuzzFeed)


<以下追加引用>
世界のうつ病患者3億人 全人口の約4%に
2017年2月24日 中日新聞デジタル

 世界保健機関(WHO)は23日、世界でうつ病に苦しむ人が2015年に推計3億2200万人に上ったと発表した。全人口の約4%に当たり、05年から約18%増加した。世界的に一般的な精神疾患になりつつあり、若年層の自殺増にもつながっているとして、早急な対策が必要だと指摘した。

 地域別ではインド、中国を抱えるアジア・太平洋地域で全体の約48%を占め、日本は約506万人。厚生労働省によると、うつ病など気分障害で医療機関を受診している人は約112万人(14年)だが、WHOの統計は専門家による推計値のため、医師にうつ病と診断された人以外も含んでいる。
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by negitoromirumiru | 2017-03-05 00:30 | 躁鬱 | Comments(0)


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