NML サーリアホ:クラリネット協奏曲《D'OM LE VRAI SENS》 (クリーク/フィンランド放送響/オラモ)

サーリアホ:クラリネット協奏曲「D'OM LE VRAI SENS」/ラテルナ・マギカ(幻灯機)/レイノの歌(クリーク/コムシ/フィンランド放送響/オラモ)
SAARIAHO, K.: D'OM LE VRAI SENS / Laterna Magica / Leino Songs (Kriikku, A. Komsi, Finnish Radio Symphony, Oramo)
http://apl.ml.naxos.jp/album/ODE1173-2

(春之介のコメント)
2015年5月29日 都響第789回 定期演奏会Bシリーズ
サーリアホ:クラリネット協奏曲《D'OM LE VRAI SENS》 (2010)(日本初演)


カリ・クリーク - Kari Kriikku (クラリネット)

コラム:中世のタペストリー『貴婦人と一角獣』(サーリアホ作品から)

レビュアー: CD帯紹介文 投稿日:2013/04/10
フィンランドの女性作曲家サーリアホの最近の3つの作品です。最初の曲は、彼女が博物館で中世のタペストリーを見た時のインスピレーションが元になってできたもの。もとより、クラリネット奏者クリックのために曲を書きたいと考えていたサーリアホは、この想いを6つの部分からなる協奏曲に描き出しました。「聴覚」「視覚」「触覚」「嗅覚」「味覚」そして「一つの欲求(第六感)」。このように題された各部では、クラリネット奏者はホールの様々な位置を移動しながら、陶酔的で強烈な音楽を奏し続けます(2010年9月に初演されたフィンランディア・ホールとは違う場所の録音ですが、この奏者の立ち位置は、どのホールでも柔軟に対応させることと指示されています)。


別の審査員の仕事で来日中のサーリアホの挨拶もあり、当日は期待される。

現代作曲家であり指揮者であるサロネンの動画があり、その雰囲気が伝わりました。


Kaija Saariaho: D'om le vrai sens - Kari Kriikku (1/4)

この独奏者だが、以下のように優れた演奏家として活躍されており、演奏を聴いてみたが縦横無尽にクラリネットを吹きこなし、なお演劇性の高い本作品でも落ち着いたパフォーマンスをしている。

日本では、あまり演奏機会がある奏者ではないが、こうした演奏ができる素地があるのが北欧なのだろう。

動画を見て頂ければ分かるように、独奏者が演奏空間を縦横に移動しながら、時には聴衆、時には演奏家との語らうような場面も見られる。

それもこれも、作曲意図にあるように、一つのタペストリーの印象から発想されたもので、それを音楽表現、視覚表現として提示したもの。

演奏家と独奏者、聴衆が一つの空間にあって対話をするような緊張した時間を感じる作品となっていると思います。

こうした作品は、演奏会場で最高の仕上がりをするもので、音声のみではもったいない。

日本初演が、大きな反響を呼んでさらに次なるものに進むことを期待したい。


<以下参考>
カリ・クリーク - Kari Kriikku (クラリネット)

1960年生。フィンランド出身。ヘルシンキのシベリウスアカデミーで学んだ後、英国でアラン・ハッカーに、米国でレオン・ルシアノフとチャールズ・ナイディックに師事した。

自由自在に楽器を操っているかのような、高度かつ繊細な演奏技術で知られ、ソリストとしてロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、ニューヨーク・フィルハーモニック、フィンランド放送交響楽団、NHK交響楽団など世界中のオーケストラと共演。またフィンランドの夏を彩る有名な音楽祭「Avanti! サマー・サウンド・フェスティバル」を主催するAvanti!室内管弦楽団の創立メンバーの一人であり、1998年以来、同管弦楽団の芸術監督を務める。

2006年に録音したカール・マリア・フォン・ウェーバーのクラリネット協奏曲集は英国のBBC ミュージック・マガジンによる「最優秀録音賞」にノミネートされた。同時代の作曲家からの信頼も厚く、数々の国内外の作曲家が彼のために曲を書いている。マグヌス・リンドベルイをはじめ、カイヤ・サーリヤホ、ユッカ・ティエンスウ、キンモ・ハコラなど北欧出身の作曲家を積極的に世界に紹介しており、リンドベルイのクラリネット協奏曲集は2006年BBC ミュージック・マガジン音楽賞およびグラモフォン賞を受賞した。

古典から現代曲まで深遠な解釈、豊かな創造力、斬新なアプローチで演奏に取り組む姿勢が評価され、2009年ノルディック・カウンシル音楽賞受賞。授賞に際し委員会は「カリ・クリーックという演奏家は卓抜したヴィルトゥオーゾ(名人)である。その演奏はフレキシブルで音楽を体現する喜びに溢れているのが特徴。正真正銘の「音楽家」である。」と賛辞を贈った。

公式ウェブサイト:http://www.karikriikku.com/

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by negitoromirumiru | 2015-05-27 03:21 | 音楽 | Comments(0)


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