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<診療報酬>4億8990万円不正請求 愛知の松浦病院 保険医療機関の指定取り消し ⇒経営引き継ぎ新病院へ

<診療報酬>4億8990万円不正請求 愛知の病院
2013年10月9日 毎日新聞

 東海北陸厚生局は9日、診療報酬約4億8990万円を不正請求したとして「医療法人松陽会 松浦病院」(愛知県犬山市)の保険医療機関の指定を、2014年2月1日から5年間取り消すと発表した。

 同局によると、不正請求は08年2月〜12年8月に行われ、計206人の2102件。適正な数の看護要員を配置せず、健康保険法が定めた月平均夜勤時間の基準(72時間以下)を満たしていないにもかかわらず、診療報酬を請求し、同局に虚偽報告をしていたという。同局の調べに対し、松陽会は「事務レベルで判断していた。法人としては関知していなかった」と話しているという。

 松浦病院の入院患者は103人。指定が取り消されると、健康保険を使う医療を受けることができなくなる。【高橋昌紀】

(春之介のコメント)
療養病床の診療報酬において、職員配置を偽っていたという事案。

法人側は、事務方のミスという説明。

この法人のHPは既に閉鎖されており、新たに別のサイトに書かれた内容では経営の移譲を含めて入院患者の転院を勧めるとしている。

別の記事にも書いたが、大手の医大附属病院は不正請求で保険医療機関の停止を受けたにも関わらず僅か3ヵ月で再開させている。

それを不公正だとは言えないにしても、厚労官僚たちの都合で介入されては困る。

この病院も、診療報酬の返還が多額になると予想されることで売却も視野に入ってしまった。

ついでに書くと、診療報酬にしても介護報酬についても、報酬請求にあたる専門資格は国家試験レベルではないのだ。

その認定は民間の養成施設が、各自に行っているに過ぎない。

もし本当に、事務レベルの問題というならば、それを指導する厚生労働省としても、診療報酬請求の国家資格や都道府県認定資格などを検討すべきではないだろうか。

診療報酬の請求にしても、非常に細かい規定が多くあり、特に大病院などは事務方のレベルで請求額を上げることも可能だろう。

今は診療報酬請求などは外注して専門会社が請け負っている病院も多いと思うが、複雑な医療行為を行った場合は、きちんとした請求ができているのかは疑問が残る。

今回問題となった事案は、むろん事務方の問題よりも経営者らの問題であり、知ってか知らずか行っていたといことだろう。

追記
個人病院という形で、松浦病院の医師が院長となる新たな病院としてスタートさせたいということだ。

愛知県はすでに開設を認めたらしく、あとは保険医療機関として厚生局が認めるかどうかとなる。

他の不正請求医療機関でも、法律の罰則を恣意的に曲げて存続させている事案があったが、いろいろな手口で存続させることが可能であることを見せつけた。

建て前では地域住民に不安を与えないためというが、実質的に責任があいまいのままに、負債は住民負担となる。

前の報道では、別の医療機関に買い取ってもらうと言っていたと思うが身内が買い取った形だけにすることを、マスコミは批判しない。

松浦病院側は事務長一人が悪いとしているが、彼だけで不正工作できるわけもないことは明瞭だろう。

その事務長に対して、何ら刑事・民事の責任をとるとも病院側は言及してないのだ。

本当に看板だけ換えることで済ませていいのか、すでに病院側は売却代金では返還金には足りないと言っているが、その売却代金すら公表していないのだ。

そして土地建物を買い取ったとされる関連する企業が、病院医師に貸し出すというが実質は何も変わらないということになる。

買い取ったのが医療法人ならば新たに責任体制が変わるだろうが、実質的に現状のままだ。

そして返済を担う医療法人だが、この先うやむやに解散してしまえばどうなるのだろうか・・・

病院ぐるみと厚生局は判断して重い処分を課したが、その処分の効果がないなら社会的な公正と住民に対する責任は反古にされる。

厚生局の今後が注目される。


<以下引用>
診療報酬5億円を不正請求、愛知 犬山市の病院
2013年10月9日 共同通信社

 東海北陸厚生局は9日、医療法人松陽会(愛知県犬山市)が運営する松浦病院(同)が診療報酬約5億円を不正請求していたと発表した。保険医療機関の指定を2014年2月1日付で取り消す。厚生局によると、08年2月から12年8月分までの「入院基本料」の算定で、基準となる看護師1人当たりの夜勤時間を実際よりも少ないように見せかける虚偽の届け出をして、4億8996万円を不正に請求していた。

<以下参考>
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<診療報酬>4億8990万円不正請求 愛知の松浦病院 保険医療機関の指定取り消し ⇒経営引き継ぎ新病院へ_e0151275_16111567.jpg

<以下参考>
<診療報酬>4億8990万円不正請求 愛知の松浦病院 保険医療機関の指定取り消し ⇒経営引き継ぎ新病院へ_e0151275_16113895.jpg

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<以下引追加用>
診療報酬5億円近く不正受給
2013年10月09日 NHK名古屋放送局

厚生労働省東海北陸厚生局は、愛知県犬山市にある松浦病院が、診療報酬の請求にあたって虚偽の書類を作成し、5億円近くの診療報酬を不正に受け取っていたとして、来年2月以降、保険医療機関としての指定を取り消すことを明らかにしました。病院側は保険を適用した診療ができなくなることから、今後、廃院する考えを示しました。
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東海北陸厚生局によりますと、犬山市にある松浦病院は、平成20年2月から去年8月にかけて、看護職員の夜勤の勤務時間が、基準を超えていたにも関わらず、時間数を減らした虚偽の書類を提出して、看護要員の配置基準を満たしているように装うなどして約4億9000万円分の診療報酬を不正に受け取っていたということです。このため東海北陸厚生局は、松浦病院に対して来年2月1日から保険医療機関としての指定を取り消すことを決めました。
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松浦病院を経営する医療法人・松陽会の須賀敬理事長は記者会見を行い病院側が独自に期間を遡って調べたところ、不正に受け取っていた診療報酬は合わせて17億円余りにのぼるという見通しを示した上で「当時の事務局長が勤務時間を届ける際の正確な知識がなかったため虚偽の記載になってしまった」と述べ、今後不正受給分を返還する考えを示しました。また「病院や患者は別の医療機関に譲渡することを現在検討している」と述べ松浦病院を廃院する考えを明らかにしました。

松浦病院は昭和26年に開院し、内科や整形外科など10の診療科目があり、ベッド数は107床、1日あたり80人の外来患者があります。

東海北陸厚生局によりますと、福井をのぞいた東海北陸管内では、昨年度までの5年間に22の医療機関が指定取り消しの処分を受けているということです。

<以下引追加用>
犬山の松浦病院が17億円不正受給 保険指定取り消しへ
2013/10/10 中日新聞

 東海北陸厚生局は九日、愛知県犬山市の医療法人松陽会松浦病院が四億九千万円の診療報酬を不正に受給していたとして、保険医療機関の指定を来年二月一日付で取り消す行政処分を発表した。厚生局は証拠として残っている診療報酬明細書(レセプト)をもとに不正受給額を算定したが、松陽会は同日開いた記者会見で、自主調査では不正受給額は十七億五千万円にのぼることを明らかにした。

 保険医療機関の指定を取り消されれば、五年間は保険診療ができなくなる。松陽会は十七億五千万円を返還する意向でほかの医療機関への事業譲渡で資金を捻出する考えだが、それでも全額はかなり難しいという。既に新規患者の受け入れを停止しているが、譲渡先が見つからなければ、廃院し、九十五人の入院患者が行き場を失う恐れがある。

 同厚生局によると、松浦病院は二〇〇八年二月から一二年八月にかけ、入院患者二百六人分の診療報酬二千百件を不正に請求。厚生局に不正を指摘された松陽会の自主調査では、同期間に十五億円、さらに〇八年二月以前に約二億五千万円の不正受給を確認した。

 松浦病院の請求した診療報酬の支払い基準では、看護師一人当たりの月平均夜勤時間を「七十二時間以下に抑える」との要件があるが、松浦病院は要件を満たしていなかった。基準に合わない請求が、不正と認められた。

 会見で須賀敬理事長は「当時の事務長一人でやったこと」と他幹部は関与していないと強調。「事務長が(七十二時間以下の要件を)努力義務と考え、超えない方が良いという安易な考えで記載した」と制度への理解不足が原因だったと弁明した。

 しかし同厚生局によると、看護師が夜勤をした時間の一部を日勤と偽り、夜勤時間を少なく見せかける工作をしており、同厚生局は「虚偽報告など悪質で、故意があった」と判断し、今回の行政処分に踏み切った。

 松浦病院は一九六〇年九月に保険医療機関に指定。二つの病棟に百七の療養病床を備えている。

 同厚生局による保健医療機関の指定取り消しの行政処分は二〇一二年度に五件ほどあり、このうち愛知県豊橋市の医療法人「豊岡会」グループのケースでは、五十億円の診療報酬の不正受給が発覚し、昨年十二月処分された。

◆理事長「管理態勢に甘さ」

 「経営能力の不足、管理態勢の甘さが原因でこうなった」。松陽会の須賀理事長は、犬山市内で開いた記者会見で陳謝した。

 松陽会が不正請求の原因となった虚偽の届け出書を提出したのは二〇〇八年一月末。「当時の事務長が安易な考えでした」として、須賀理事長は「故意にだまし取ろうとしたわけではない」と強調した。現場から「おむつ替えなどのため、夜勤者を増やしてほしい」との声に応えて増やしたところ、月平均夜勤時間が七十二時間を超えたという。

 処分によって特に深刻な事態になるのが入院患者。須賀理事長は「入院患者の医療継続が第一の義務」として、別の医療機関に患者や職員ごと引き受けてもらう形で事業譲渡する方針だ。既に複数の医療機関と交渉を始めているが、「百パーセント見つかったわけではない」という。入院患者の行き先探しが必要となる可能性も残されている。

◆地元落胆、市長「引き取り手現れて」

 保険医療機関の指定取り消しが決まった松浦病院の地元、愛知県犬山市では落胆が広がった。

 犬山市の田中志典市長は「入院患者がどうなるかが問題。引き取ってくれる医療機関が現れることを期待する」と話した。売却先が見つからず、入院患者の転院が必要になった場合、要請があれば同病院の支援を検討する考えも示した。

 松浦病院は、内科や整形外科など十の診療科を持ち、今月一日現在の入院患者は九十五人。ほかに外来患者が一日平均八十人ほど来院する。七、八年前まであった救急指定はなくなり、病棟は全て療養病床。入院患者を含め、高齢者のための病院になっている。

 同病院で定期的に診察を受けている無職女性(83)は「慣れた病院から今さら変わるなんて」と心配していた。眼科に二十年以上通っている飲食業の男性(56)は「地域の医療に貢献していたと思う。頼りにしていただけに残念」と悔しそうだった。

<以下追加引用> 看板を換え再営業・・・負債はどこへ!?これでいいのか!?
◆不正受給 経営引継ぎ新病院へ
 2013年11月26日 NHK名古屋放送局 19時28分

診療報酬を不正に受け取っていたとして、10月、保険医療機関の指定取り消し処分を受けた愛知県犬山市にある松浦病院は、この病院勤務の内科の医師が個人で経営を引き継ぎ、12月から新しい病院として診療を行うことになりました。

犬山市にある松浦病院は平成20年2月から去年8月にかけ、看護師の夜勤の勤務時間が基準を超えていたにも関わらず、時間数を減らした虚偽の書類を提出し、配置基準を満たしているように装うなどして、診療報酬約4億9000万円を不正に受け取っていたとして、10月、厚生労働省東海北陸厚生局から保険医療機関の指定取り消し処分を受けました。

このままでは、患者の自己負担が重くなるとして、松浦病院に勤務する内科の岡田富夫医師が個人で経営を引き継ぎ、12月から「犬山駅西病院」という名前の新しい病院として、診療を行うことになりました。
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現在10ある診療科は、新しい病院では半分の5つになりますが、約80人いる入院患者や、医師、看護師などの態勢は、そのままになる見通しだということです。

松浦病院の森光信介事務局長は、「患者さんに迷惑をかけないように新しい病院にしっかりと引継いでいきたい」と話しています。

新しい病院はすでに愛知県から開設の許可を受けていて、今後、保険医療機関の指定を東海北陸厚生局に申請することにしています。

◆愛知・犬山の診療報酬不正受給:松浦病院の廃院回避 名称変更、個人経営に
 2013年11月26日 毎日新聞中部朝刊

 診療報酬約17億円を不正受給していた愛知県犬山市の「医療法人松陽会 松浦病院」が12月から、個人経営の「犬山駅西病院」として運営されることが25日分かった。現在の入院患者83人、医師や看護師ら職員約140人を引き継ぎ、懸念されていた廃院は回避される見通しとなった。

 病院の土地建物などを、岐阜県可児市の会社経営者が購入した。松浦病院の内科の勤務医が経営者から病棟などを借り、病院を運営する。10科ある診療科は5科に減り、廃止される5科は全て内科で対応する。不正受給した診療報酬などの返済は松陽会が行う。

 松浦病院の森光信介事務長は「保険医療機関の指定は開院後に申請し直す予定で、患者の不安や迷惑を極力なくしていきたい」と話した。東海北陸厚生局は松浦病院に対し、来年2月から5年間、保険医療機関の指定を取り消す行政処分を決めている。【花井武人】

◆犬山の松浦病院、個人経営に 名称変更 業務従来通り
 2013年11月26日 中日新聞

保険医療指定取り消し 患者への影響最小限に

 愛知県犬山市で医療法人松陽会が経営していた松浦病院が診療報酬を不正に受給したとして、保険医療機関の指定取り消し処分を受けた問題で、松浦病院の内科医が経営を引き継ぐことになった。松陽会とは別の個人経営の病院となり、名称は「犬山駅西病院」に変わる。業務はほぼ従来通りの内容で引き継ぐ。患者らへの影響は最小限で済みそうだ。犬山駅西病院の経営者は、内科医の岡田富夫さん。12月1日に開設される。

 入院患者83人、医師や事務職員ら140人は継承される。診療科目は10科から5科へと減るが、なくなる消化器科や循環器科の診療は内科で対応するため、患者への影響はあまりないという。

 松浦病院は、土地と建物を取引先の一つだった岐阜県内の会社の社長に売却した。売却金額は公表していない。犬山駅西病院は、この社長から建物などを借りて運営する。

 犬山駅西病院は、県から既に開設を許可された。開設後の12月には、保険医療機関の指定を東海北陸厚生局に申請する予定。

 松浦病院は10月、不正受給額が17億5千万円程度に上る見通しを明らかにし、病院を売却した資金でこれを返還する方針を公表。25日には、「返還すべき正確な金額を計算中だが、売却代金で全てを払うことはできないだろう」との見方を示した。

 保険者である犬山市などは、返還されるべきお金をすべて受け取れない可能性がある。同市の松山勝美健康福祉部長は「法にのっとって公平なかたちで、保険者や病院の利用者にお金を分配してほしい」と話した。
by negitoromirumiru | 2013-10-09 16:12 | 医療 | Comments(0)


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