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皇太子妃雅子さま 49歳の誕生日を迎え、感想を文書で発表

心痛みます、一日も早く復興を…雅子さま49歳
2012年12月9日 読売新聞

 皇太子妃雅子さまは9日、49歳の誕生日を迎え、感想を文書で発表された。

 東日本大震災の被災者が今も困難な状況にあることに繰り返し触れ、「とても心が痛みます。一日も早く復興が進み、安心して暮らせるよう切に願っております」と心を寄せられた。

 雅子さまが適応障害で療養に入られて10年目になる。宮内庁東宮職によると、今も投薬治療が続き、この1年の活動は皇室行事や私的な活動が中心で、地方への公的な訪問は8年ぶりになかった。感想では「療養が長くなり、御心配をおかけしていると思いますが、快復に向けての努力を続けていきたい」とつづられた。

 快復の兆候もうかがえた。被災地への気遣いや国民に向けたメッセージが全体の半分近くを占め、文書の量も一昨年の約640字、昨年の約1650字から約2070字に増えた。


雅子さまのお誕生日に際してのご感想全文
2012年12月9日 読売新聞

 ◆雅子さまのお誕生日に際してのご感想

 寒い季節を迎えましたが、昨年の東日本大震災により被災された多くの方々が、今なお住み慣れた場所を離れ、困難な状況の中で暮らしておられます。

 このことに思いを馳せない日はなく、そのたび毎に、とても心が痛みます。同時に、困難な状況にある被災地の方々に、日本全国から、そして海外からも様々な形で支援が届いていることを心強く思っております。どうか、必要なところ隅々にまで、温かい支援の手が届きますように願ってやみません。

 今後の復興のためには多くの課題を乗り越えていかなくてはならないと思いますが、関係者の努力により、一日も早く復興が進み、厳しい状況で過ごされている多くの被災者の方々の生活が改善され、安心して暮らすことができるようになっていくことを切に願っております。そして、被災された方一人一人の今後の幸せと御健康を祈りながら、これからも皇太子殿下とご一緒に、被災地の復興に永く心を寄せていきたいと思います。

 昨年の震災は、被災地以外の地域に暮らす人々にも非常に大きな衝撃を与え、日々の生活や意識を変えることになるような大きな出来事でした。今、日本の社会は色々な意味で岐路に立っているように感じます。今後、将来への希望と自信を持って、望ましい社会の姿を見出していくために、皆で知恵を出しあい、痛みを分かちあいながら、しっかりと手を携えて進んでいくことが大切なのではないかと感じております。この意味でも、東北の被災地の厳しい環境の中で、被災地の方々や支援にあたる方々がお互いに心を寄せ合い助け合っている姿には、深く心を動かされます。

 こうした被災地でのたゆまぬ取り組みは、私たち誰もが持つ心の力を思い起こさせ、様々な所で厳しい状況に直面し乗り越えようとしている人たちの励みにもなっていると思います。

 そして、ロンドン五輪や障害者五輪における多くの日本選手の活躍やそこに見られた人々の絆の力、また、山中伸弥教授のノーベル医学生理学賞受賞を始めとする喜ばしい事柄に、私たちは大きな希望や勇気を与えられました。このような力をもとに、国民の皆様が力を合わせ、将来に向けての様々な課題に取り組んでいかれることを願っております。

 天皇陛下には、今年2月に心臓の御手術をお受けになられましたが、御体調をご案じ申し上げるとともに、御手術の成功を心よりお祈り申し上げておりました。御手術後には、陛下ご自身のご努力と皇后様の献身的なご看病により、日々を重ねられるうちにご快復になり、大変安堵いたしました。そして、お元気になられましたことを心よりお喜び申し上げております。

 天皇皇后両陛下には、御公務のお忙しい毎日でいらっしゃいますが、 呉々もお体をお大事になさっていただきますようにお祈り申し上げます。

 また、三笠宮殿下も夏にご体調を崩され、大変にご案じ申し上げておりましたが、御手術後、お元気にご退院になったことをとても嬉しく思い、引き続きお大事にお過ごしいただければと願っております。

 その一方で、6月の 仁親王殿下の 薨去(こうきょ)は、大変残念なことでした。心からご冥福をお祈りするとともに、ご家族の皆様が悲しみから立ち直られ、お健やかにお過ごしになられることをお祈りしております。

 一昨年来、皇太子殿下とご一緒に、愛子が安心して学校に通うことができるように力を尽くして参りました。御心配を頂いたことと思いますが、お陰様で、昨年の終わり頃からは、愛子も親の付き添いなしに元気に通学できるようになりました。

 5年生になってからは、学校の勉強も随分と大変になってきましたが、愛子が、お友達にも恵まれ、管弦楽部やバスケットボール部といったクラブ活動を含む学校生活や、英語の勉強など様々なことに意欲的に取り組んでいることは大変嬉しく、そのように愛子が成長していく姿を心強く思いながら、母親としてできるだけの手助けをしたいと思って過ごしております。

 両陛下には、愛子の成長を温かくお見守り頂いてきておりますことに心より感謝申し上げております。また、国民の皆様にも温かく心を寄せて頂いておりますこと、多くの方に愛子の成長を支えて頂いておりますことにも心より感謝しております。

 私自身につきましては、療養が長くなり、御心配をおかけしていることと思いますが、国民の皆様より引き続き温かいお気持ちを寄せて頂いていることに、この機会に心から御礼を申し上げたいと思います。今後とも、お医者様をはじめ、まわりの方々からのお力添えを頂きながら、快復に向けての努力を続けていきたいと思います。

 そして、四十代最後の年となるこれからの一年の日々を大切に過ごしていくことができればと思っております。これまで、天皇皇后両陛下にお心遣いを頂きながらお見守り頂いてきておりますこと、そして、皇太子殿下にいつも傍らでお支え頂いておりますことに心より感謝申し上げます。

 東北の被災地は二度目の寒い冬を迎えています。被災された方々の一人でも多くが、十分に温かい住まいで、人々の心の温かさに包まれてこの冬を過ごすことができますように心から願っております。

 ◆雅子さまのお誕生日に際しての東宮職医師団見解

 皇太子妃殿下におかれましては、この一年におきましても、引き続きご治療が継続する状況にあられました。

 特に、昨年の秋から今年の夏にかけてはご心身のお疲れが認められましたが、夏にゆっくりとご静養いただけたこともあり、9月以降、少しずつお疲れがとれてこられ、徐々にご自身のご活動に取り組まれるようになってこられています。

 皇太子妃殿下のご治療に関しまして、東宮職医師団としましては、十分な休養をおとり頂くとともに、私的なご活動からご活動の幅を広げていっていただくようにお伝えしているところです。妃殿下には、愛子内親王殿下のご成長にあわせてご学業や学校生活の支援に母親としての力を注がれる一方で、私的ご活動にも取り組もうと努力しておられます。

 公的なご活動につきましては、今までと同じように、ご活動の内容により、ご負担、ご体調などを勘案しながら、東宮職医師団としてその都度対応を検討させていただいてきており、妃殿下ご自身も様々に工夫や努力を重ねて東宮職医師団の提案にお応えいただいております。

 今後、東宮職医師団としましては、妃殿下がご活動をなさりやすい環境作りの面で、関係の皆さまに一層の積極的なご協力をお願いする次第です。

 国民の皆さまにおかれましては、妃殿下のこのような状況につきまして、引き続き、温かい目で見守っていただきたく、重ねてお願い申し上げます。
by negitoromirumiru | 2012-12-09 05:29 | 生活 | Comments(0)


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