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〈続報〉東電女性管理職殺害事件:遺留物の「微物」(唾液・皮膚片…およそ40点)を新たにDNA鑑定に

東電OL事件 唾液の鑑定へ
2011年9月4日 NHK

平成9年、東京で東京電力の女性社員が殺害された事件で、無期懲役が確定したネパール人の受刑者とは別の血液型の唾液が、事件当時、被害者の体から検出されていたことが関係者への取材で分かりました。ネパール人の受刑者は裁判のやり直しを求めていて、検察は、新たに唾液などのDNA鑑定を行うことにしています。
この事件では、強盗殺人の罪で無期懲役が確定したネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(44)が、無実を訴えて裁判のやり直しを求めていて、検察が、ことし、被害者の体に付着していた体液や現場に残されていた体毛のDNA鑑定を行った結果、別の男性のものであることが分かっています。さらに関係者によりますと、被害者の体からは、事件当時、マイナリ受刑者とは、別の血液型の唾液が検出されていたことが明らかになりました。検察は、最近になって裁判所とマイナリ受刑者の弁護団にこの事実を伝えたうえで、唾液を含むおよそ40点の証拠について、新たにDNA鑑定を行う方針を伝えたということです。実際にDNA鑑定を行うかどうかは、裁判所が今後、判断することになります。これについて検察幹部は「検出された唾液の量が微量だったので、当時の技術ではDNA鑑定ができなかった。今は技術の向上もあり、検察にとって有利不利を問わずDNA鑑定を行う必要があると判断した」と話しています。

東電女性殺害 首に皮膚片?付着
2011年9月4日 東京新聞

 一九九七年三月に起きた東京電力女性社員殺害事件の再審請求審で、絞殺された女性の首に付着していた微物が検察庁に保管されていたことが分かった。東京高検は、犯人が首を絞めたときに、手のひらの皮膚片が付着した可能性があるとみて、東京高裁にDNA型鑑定をしたい意向を伝え、協議している。鑑定結果が得られれば、再審が必要かどうか審理している高裁の判断に、大きな影響を与えるとみられる。
 再審請求しているのは、強盗殺人罪で無期懲役が確定したネパール国籍のゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(44)。女性の首の微物は事件当時の技術ではDNA型鑑定できなかったという。検察幹部は「結果が冤罪(えんざい)を主張する弁護側に有利になる可能性があるとしても、鑑定すべきだと判断した」と話している。
 高検は今年一月に高裁の要請を受け、犯行現場の遺留物など四十二点を鑑定した。対象は捜査段階で鑑定したり、弁護側から要請のあったりしたもので、首の微物はいずれにも該当せず、鑑定が行われていなかった。
 四十二点の鑑定の結果、犯行現場のアパート室内に残された体毛三本から、女性の体内から採取した精液と同じDNA型が検出され、マイナリ受刑者のものとは異なっていたことが判明した。
 弁護側は「このDNA型の男が事件当夜、犯行現場で被害女性と性交したと考えるのが自然で、犯人である可能性が高い」と主張している。

(春之介のコメント)
検察の証拠隠しが批判を浴びている現状では、積極的に持っている証拠を開示しても、後々の批判を受けないために腹をくくったようだ。

当初は、検察幹部は鑑定がどうであれ状況証拠から間違いないとしていたが、鑑定のミスであることを認めざるを得ないところまで来てしまった。

それにしても、さまざまな証拠が収集されているものだと驚く。

検察の都合のよいものだけを利用すれば犯罪を新たに作り上げてしまう。

検察改革では、取り調べの一部可視化とともに、押収資料の内容公開が求めらえる。

日本の法曹が信頼されて能力が発揮されるためには、旧来の捜査手法から変わらないと後手に回る。

追記
受刑者家族の来日を報道したり、弁護側の要請を報道したりと、冤罪の時のために・・・と腐心するマスコミ。

一受刑者のために報道しているわけではない。


〈以下引用〉
東電社員殺害:別人の唾液付着か 東京高検DNA鑑定へ
2011年9月5日 毎日新聞

 東京電力の女性社員殺害事件(97年)で無期懲役が確定したネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(44)の再審請求審で、東京高検は被害者の胸部から検出された唾液など約40点を対象に新たにDNA型鑑定を行う方針を東京高裁と弁護側に伝えた。唾液の血液型は、B型のマイナリ受刑者とは異なる疑いがあるという。検察側はこれまで弁護側に証拠開示しておらず、「証拠隠し」との批判も出そうだ。

 関係者によると、高検が新たに鑑定を決めたのは、唾液の他、被害者の所持品の付着物など約40点に上る。唾液は微量であるうえ、付近に誰のものか不明な汗や微物もあり、事件当時はDNA型鑑定が困難だったという。被害者と、事件当日に別の場所で被害者と性交渉した男性の血液型はいずれもO型で、2人のどちらかの唾液である可能性もある。

 再審請求審で高検は今年3月、被害者の体内に残った精液や現場アパート室内にあった体毛など42点のDNA型鑑定を実施。一部でマイナリ受刑者に有利な鑑定結果が出たが、今回の唾液などは証拠開示自体がされていなかった。弁護側によると、42点の結果の開示を受けた際、検察側は「警察と検察の手元に残っている(再鑑定できる)試料はこれだけ」と説明したという。

 ある検察幹部は「必要な鑑定は必要に応じてやろうということ(判断)だ。証拠を隠したというわけではない」と説明した。

〈以下引用〉
◆東電OL殺害事件、受刑者の家族が来日
 2011年9月11日 TBSニュース

14年前、東京・渋谷区で東京電力の女性社員が殺害された事件をめぐり、新たなDNA鑑定の結果が出た問題で、服役中のネパール人受刑者の家族が11日朝、来日し、一刻も早い受刑者の釈放を訴えました。

 1997年に東京電力の女性社員(当時39)が殺害された事件をめぐっては、新たに、現場に残された体毛などのDNA鑑定をした結果、服役中のネパール人、ゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(44)以外の第三者が現場にいた可能性が浮上しています。

 11日朝、マイナリ受刑者の妻と兄がネパールから来日し、一刻も早い受刑者の釈放を訴えました。
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 「夫を一日も早くネパールに連れて帰りたいという思いで来ました」(マイナリ受刑者の妻)

 家族は、21日まで日本に滞在し、マイナリ受刑者との面会や、署名活動などを行い、裁判のやり直しとマイナリ受刑者の早期釈放を呼びかける予定です。

◆東電OL事件 受刑者の家族が来日
 2011年9月12日 NHK

平成9年に東京電力の女性社員が殺害された事件で、無期懲役が確定したネパール人の受刑者の家族が来日し、速やかに裁判をやり直すよう訴えました。一方、検察は「有罪は明らかで裁判をやり直す必要はない」としています。

来日したのは、強盗殺人の罪で無期懲役が確定したネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(44)の妻のラダ・マイナリさん(41)と、兄のインドラ・プラサド・マイナリさん(54)です。2人は12日、支援者と共にマイナリ受刑者が服役している横浜刑務所に面会に訪れました。
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この事件では、検察のDNA鑑定の結果、被害者の体に付着していた体液などが別の男性のものであることや、マイナリ受刑者と同じ血液型の唾液は被害者の体から検出されなかったことがこれまでに判明しています。これについて、マイナリ受刑者は裁判のやり直しを求めていて、12日、「新しい鑑定結果が出た以上、早く釈放してほしい」と話していたということです。面会を終えた妻のラダさんは「ネパールの家族のもとに一日も早く戻ってきてほしい」と訴えました。

一方、検察幹部は、NHKの取材に対して「DNA鑑定の結果は裁判のやり直しにはつながらず、ほかにも有罪を示す証拠はある」と述べ、裁判をやり直す必要はないとしています。

◆東電OL殺害、物証3点が第三者DNA型と一致
 2011年10月21日 読売新聞

 東京電力女性社員殺害事件で無期懲役が確定したネパール国籍のゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(45)の再審請求審で、東京高検が追加で行っている15点の物証のDNA鑑定の結果、被害女性の右胸から検出された唾液など3点のDNA型が、女性の体内から採取されたマイナリ受刑者以外の第三者(X)の精液と一致したことが21日、わかった。

 殺害現場の部屋に残された体毛のDNA型とも一致しており、女性が事件当日、この第三者と現場で性交した可能性がさらに高まったことになる。再審開始の判断に大きな影響を与えそうだ。

 高検から同日、追加鑑定の結果を伝えられた弁護団は記者会見で、「マイナリ受刑者以外の人物の犯行という弁護側の主張を裏付ける結果で、速やかに再審が行われるべきだ」と述べた。

◆東電社員殺害事件 検察が意見書
 2011年11月26日 NHK

東京電力の女性社員を殺害したとしてネパール人の無期懲役が確定した事件で、検察は、ネパール人以外の第三者のDNAが検出された鑑定結果について、有罪を覆す決定的な証拠ではないと主張する意見書を裁判所に提出しました。

この事件では、強盗殺人の罪で無期懲役が確定したネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(45)が無実を訴えて裁判のやり直しを求めていて、検察の鑑定の結果、被害者の体の付着物が、現場に残されていた別の男性の体毛のDNAの型と一致したことが分かっています。この鑑定結果について、東京高等検察庁は、体毛は現場以外の場所で付着した可能性もあり、有罪を覆す決定的な証拠ではないなどとする意見書を25日、東京高等裁判所とネパール人の弁護団に提出し、裁判をやり直す必要はないと改めて主張しました。

この事件の鑑定では、絞殺された被害者の首の周辺の付着物の鑑定も行われましたが、関係者によりますと、人物は特定できなかったということで、検察はさらに被害者の服の鑑定を行う方針を示しています。弁護団は、これまでの鑑定の結果で、マイナリ受刑者が犯人ではない証拠は十分そろっているとしていますが、裁判所が今月29日に行う検察と弁護団との協議で今後の進め方についてどのような判断を示すか注目されます。

<以下追記引用>
◆ネパール人のDNA検出されず
 2012年1月20日 NHK

東京電力の女性社員を殺害したとして無期懲役が確定したネパール人が再審=裁判のやり直しを求めている事件で、追加で行われていたDNA鑑定のうち、最後の1点の被害者の下着からも、ネパール人のDNAの型は検出されなかったことが分かりました。裁判所の今後の判断が注目されます。

この事件では、強盗殺人の罪で無期懲役が確定したネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(45)が、無実を訴えて裁判のやり直しを求めていて、検察が去年現場に残されていた体毛などのDNA鑑定を行った結果、別の男性のものであることが分かっています。

検察は、さらに15点の証拠のDNA鑑定を追加で行っていましたが、関係者によりますと、これまでの14点に加えて、最後の1点の被害者の下着の付着物からもマイナリ受刑者のDNAの型は検出されなかったということです。

弁護団は無実であることが一層明らかになったとして、速やかに裁判をやり直すよう求めています。一方、検察は「有罪を示す証拠はほかにもある」と主張しています。裁判所がこれまでの鑑定結果をどう評価し、裁判のやり直しについてどのような判断をするか注目されます。

◆「男性X」の評価 再審判断カギに 東電OL殺害、24日に三者協議
 2012年01月23日 産経新聞

 東京電力女性社員殺害事件の再審請求審で、東京高検が優先的に進めていた追加鑑定は、ネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(45)=無期懲役が確定=のものと断定できるDNA型が検出されないまま終了した。鑑定結果からは、被害者と現場にいた可能性のある「男性X」の存在が浮上。24日に開かれる三者協議では、さらに鑑定を行うかを検討するとみられるが、東京高裁が認めなかった場合、いよいよ再審の是非の判断に移ることになる。
 再審請求審の流れを大きく変えたのは、昨年7月に高検が弁護側に開示したDNA鑑定結果だ。
 ■「新証拠」続々 
 鑑定では、東京都渋谷区のアパートで見つかった被害者=当時(39)=の遺体内から検出された体液と、部屋に残されていた体毛のDNA型が一致。マイナリ受刑者(血液型B型)以外の「男性X」(同O型)のものとされた。
 さらに、高検は新たに開示した物証42点のうち、15点を優先的に追加鑑定することを決定。その結果、被害者の胸や下半身周辺の付着物からもXのDNA型が検出された。
 確定判決は、マイナリ受刑者が空室だった現場の鍵を持っていたことや、目撃情報などから「第三者が被害者と現場の部屋に入ったとは考えがたい」と認定。しかし、Xの痕跡が前提を覆す可能性が出てきた。
 弁護側はこれらの鑑定書が再審の開始要件とされる「無罪にすべき明らかな新証拠」にあたるとして、高裁に提出した。
 ■「Z」も浮上 
 追加鑑定では、別の男性の痕跡も見つかった。
 被害者のブラスリップを鑑定した結果、胸下部分の裏地からマイナリ受刑者やXとは違う男性のDNA型を検出。鑑定人はこの型を「男性Z」としているが、弁護側は「いつ、どのような状況で付着したものかは分からない」と評価は冷静だ。ただ、15点の追加鑑定ではマイナリ受刑者のDNA型は検出されず、マイナリ受刑者を犯人とする検察側の主張は「崩れ去った」としている。
 検察側は、現場で見つかった被害者のショルダーバッグの取っ手から、マイナリ受刑者と同じB型の物質が検出されていることなどから、有罪主張を維持。残る27点も追加鑑定が必要との意向を示すとみられる。弁護側は鑑定には応じず、早期の再審開始を求める方針だ。仮に高裁が鑑定を不要と結論づければ、Xの存在をどう評価するかが再審判断のカギとなる。

〈以下追加引用〉
◆東電OL殺害、高検が物証27点DNA鑑定へ
 2012年2月7日 読売新聞

 東京電力女性社員殺害事件で無期懲役が確定したネパール国籍のゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(45)の再審請求審で、東京高検は、追加のDNA鑑定を求めていた物証42点のうち、東京高裁が鑑定は不要との意向を示している27点について、独自に鑑定を実施する方針を固めた。

 42点のうち、被害者の胸や着衣などの付着物15点の鑑定はすでに終了。いずれも同受刑者のDNA型は検出されず、胸に付着した唾液などからは事件に関与した可能性が浮上している第三者の型が検出された。このため高裁は先月24日の3者協議で、残る27点の鑑定は「原則として実施しない」との意向を示していた。

 しかし、検察内部で「真相解明のため、全ての物証を鑑定すべきだ」との意見が強まり、高検が独自の鑑定実施を決めた。27点は被害者の手や着衣などの付着物。

◆東電社員殺害:高検が未実施全試料のDNA鑑定を検討
 2012年2月7日 毎日新聞

 東京電力女性社員殺害事件(97年)で無期懲役が確定したネパール国籍のゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(45)の再審請求審で、東京高検が昨年9月に弁護団に開示した被害者の体の付着物など計42点の試料のうちDNA型鑑定を実施していない27点について独自に鑑定を行う方向で検討していることがわかった。既に鑑定を終えた15点からは受刑者と特定できる型が検出されず、検察内に27点についても鑑定の必要があるとの声が強まっているとみられる。

 鑑定済みの15点は被害者の胸や下半身、下着などの付着物。東京高裁が実施を決め、委託を受けた東京高検が専門家に依頼した。いずれの試料からも受刑者と特定できる型は検出されなかったが、胸の付着物などからは、被害者の体内に体液を残した「第三者」と同じ型を検出。事件現場のアパートに落ちていた体毛の一部とも一致したことから、弁護団は「被害者と最後に接触したのは受刑者ではなく『第三者』だ」と主張し、早期の再審開始を求めている。

 関係者によると、高裁は1月24日の高検、弁護団との3者協議で27点について「現時点では鑑定は不要」との姿勢を示していた。

<以下引用>
◆被害者のコートから別人DNA型 東電社員殺害事件
 2012.3.5 産経ニュース

 東京電力女性社員殺害事件の再審請求審で、追加鑑定された被害者=当時(39)=のコートの付着物から、ネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(45)=無期懲役が確定=とは異なる男性のDNA型が検出されたことが5日、分かった。同日に東京高検から追加鑑定に関する鑑定書の開示を受けた弁護側が、明らかにした。

 この男性のDNA型は遺体内から検出された体液や、被害者が殺害された部屋に残された体毛と一致した。弁護側はこの鑑定書を新たに証拠提出する方針。

 鑑定書は高検が昨年7月、新たに開示した物証42点のうち、追加鑑定が行われた15点の結果を詳しく分析したもの。追加鑑定で、マイナリ受刑者のDNA型は検出されなかった。高検は今月16日までに意見書を提出する予定。東京高裁、高検、弁護側による3者協議は同19日に行われる。

◆コートに第三者のDNA型 東電事件再審請求で鑑定書
 2012年3月5日 共同通信社

 東京電力女性社員殺害事件で無期懲役となったネパール人ゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者の再審請求審で、東京高検は5日、追加実施した物証15点のDNA鑑定結果をまとめた正式鑑定書を弁護団に開示。弁護団によると、新たに判明したのは、女性が着ていたコートの左肩に付いていた血痕の鑑定結果。検出されたDNA型は女性自身のものが主だったが、女性の体内に残されていた精液と同じ第三者のDNA型も検出された。

<以下追加引用>
東電OL事件、高検「有罪誤りない」意見書
2012年5月23日 読売新聞

 東京電力女性社員殺害事件で無期懲役が確定したネパール国籍のゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(45)の再審請求審で、東京高検は22日、独自に実施していた物証27点のDNA鑑定結果を踏まえ、「受刑者の有罪判決に誤りはない」とする最終意見書を東京高裁に提出した。

 これで検察、弁護側双方の主張が出そろい、23日に行われる三者協議で審理は終結する見通し。

 再審請求審では、第三者(X)のDNA型が女性の体内などから検出され、Xが事件に関与した可能性が浮上。一方、27点の鑑定では、女性の手の付着物から同受刑者の可能性を示すDNA型が検出されたものの、鑑定人は「人物の特定は困難」と評価していた。

 関係者によると、高検の最終意見書は、女性が殺害の際に抵抗したのに手からXの型が出なかったのは、Xの関与の可能性が極めて低いことを示しているなどと指摘しているという。

<以下追加引用> 再審決定
◆東電社員殺害事件 再審認める決定
 2012年6月7日 NHK

平成9年、東京・渋谷で東京電力の女性社員が殺害された事件で、無期懲役が確定したネパール人の男性について、東京高等裁判所は「新たに行われたDNA鑑定の結果、別の男が被害者を殺害した疑いを否定できない」として再審=裁判のやり直しを認める決定をしました。

この事件は、平成9年3月、東京・渋谷のアパートで、東京電力の39歳の女性社員が殺害されているのが見つかったもので、部屋の鍵を預かっていたネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(45)が強盗殺人の罪で起訴されました。

犯人につながる直接的な証拠がないなか、1審は「犯人とするには矛盾や説明できない疑問が残る」として無罪を言い渡しましたが、2審は「状況証拠を総合すると犯行は明らかだ」として、無期懲役を言い渡し確定しました。

マイナリ受刑者は、平成17年に裁判のやり直しを求め、検察が去年、被害者の体に残されていた体液と現場に落ちていた体毛のDNA鑑定を新たに行った結果、別の男のDNAが検出されたほか、被害者のコートの血の跡などからも同じDNAが検出されました。

7日の決定で、東京高等裁判所の小川正持裁判長は、「新たに行われたDNA鑑定の結果、別の男が被害者を殺害した疑いを否定できず、この結果が当時の裁判に提出されていればマイナリ受刑者を有罪とは認定できなかったと思われる」と指摘し、裁判のやり直しを認めました。

裁判所は、マイナリ受刑者の刑の執行停止=釈放も認めましたが、検察が異議を申し立てる方針のため、すぐに釈放されることはないとみられます。

東京高検“到底承服しかねる”
マイナリ受刑者の再審を認める決定が出たことについて、東京高等検察庁の伊丹俊彦次席検事は「主張が認められなかったことは誠に遺憾で、到底承服しかねる。上級庁とも協議して直ちに適切に対応したい」というコメントを出しました。

◆東電OL殺害で再審開始決定=「第三者が犯人の疑い」―ネパール人受刑者・東京高裁
 2012年6月7日 時事通信社

 東京電力の女性社員を殺害して現金を奪ったとして、強盗殺人罪で無期懲役が確定したネパール国籍の元飲食店店員ゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(45)の再審請求審で、東京高裁(小川正持裁判長)は7日、「第三者が被害者と性交し、殺害した疑いがある」として、再審を開始し、刑の執行を停止する決定をした。

 逮捕から15年、確定から8年半を経て、裁判のやり直しが認められた。東京高検は同日、決定を不服として同高裁に異議を申し立てた。このため、高裁の別の裁判部で改めて再審の可否が審理される。

 マイナリ受刑者が2005年3月に再審請求していた。請求審では、DNA型鑑定結果への評価が主な争点となった。

 鑑定では、被害者の体内から採取された精液のDNA型が、殺害現場に残されたマイナリ受刑者とは別人(X)の体毛と一致。被害者のコートの血痕などにもXのDNA型が含まれると考えられるとされた。

 高裁は決定で、こうした鑑定結果などから、Xが現場の部屋で被害者と性交した後に殴って出血させ、コートに血が付着した可能性があると指摘。「被害者がマイナリ受刑者以外の男と現場の部屋に行ったことは考えがたい」とした確定判決の判断に、疑問が生じたと認定した。

 確定判決は現場のトイレで発見されたマイナリ受刑者の精液を有罪の根拠としていたが、決定は新たな精液の実験結果や、被害者の手帳の記載などから、「(同受刑者が)性交したのは事件当日より前だった疑いがある」とした。

 その上で「新証拠が公判に提出されていれば、有罪認定されなかったと思われる」と結論付けた。 

◆マイナリ元被告を釈放=東京高検が指揮、再審決定受け―東電女性社員殺害
 2012年6月7日 時事通信社

 東京電力女性社員殺害事件で、東京高裁がネパール国籍の元飲食店店員ゴビンダ・プラサド・マイナリ元被告(45)の再審開始と刑の執行停止を決定したことを受け、東京高検は7日、マイナリ元被告の釈放を指揮し、元被告は釈放された。入管難民法違反で有罪が確定しているため、東京入管横浜支局に身柄が移された。

 弁護団によると、マイナリ元被告は帰国を希望しており、今後、同入管が強制退去手続きを取るとみられる。元被告の帰国が実現する見通しとなった。

 決定を受け高検は、職権で刑の執行を停止しないよう高裁に求めたが、退けられた。このため執行を続けることができなくなり、釈放を指揮した。高検はこれとは別に、高裁に執行停止決定に対する異議申し立てをしているが、弁護団によると、認められる可能性は低いとみられる。 

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〈当ブログ、過去のエントリー〉
東電OL殺人事件

東電女性管理職殺害事件:遺留物に別人のDNA 再審の可能性 状況証拠の再評価が焦点に・・・

〈続々報〉東電女性管理職殺害事件:殺害女性の爪の付着物のDNA鑑定を新たに行った結果、別の男のDNA検出
by negitoromirumiru | 2011-09-04 16:18 | 生活 | Comments(0)


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