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ALS新治療薬 臨床試験へ=進行抑制、肝細胞増殖因子(HGF)というたんぱく質投与-東北大など

ALSの治験開始へ=進行抑制、たんぱく質投与-東北大など
2011/07/08 時事通信

 東北大などは8日、運動神経細胞が徐々に破壊され、全身の筋力が衰える難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)について、神経保護作用を持つたんぱく質を患者に投与する治験を始めると発表した。発症原因が不明で、有効な治療法が確立されていないALSの進行抑制が期待できるという。
 投与するのは、肝細胞増殖因子(HGF)というたんぱく質。肝臓を再生するたんぱく質として発見されたが、その後の研究で臓器だけでなく、神経細胞の保護や再生にも作用することが判明した。
 同大大学院の青木正志教授によると、ALSを発症させたマウスにHGFを投与したところ、投与していないマウスに比べ、病気の進行を6割程度遅らせることができ、投与量が多いほど神経保護作用が強かった。

(春之介のコメント)
病気の進行が抑えられるということで結果が期待される。


〈以下引用〉
ALS新治療薬 臨床試験へ
2011年7月10日 NHK

全身の筋肉が動かなくなる難病、ALS=筋萎縮性側索硬化症の進行を抑える、新たな治療薬の臨床試験が来月にも始まることになりました。
臨床試験が始まるのは、神経細胞を増やす「HGF」というたんぱく質を主な成分とするALSの治療薬です。ALSは、運動神経の細胞が破壊され、全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病で、国内の患者はおよそ8500人とされています。治療薬は、患者の脊髄に注射して神経細胞の再生を促し、症状の進行を抑えようというもので、開発に当たった東北大学や慶応大学などの研究では、神経細胞を保護し細胞どうしで情報を伝える物質の濃度を適切に保つといった効果が期待されるということです。臨床試験は、来月にも東北大学病院で始まる見込みで、症状が比較的進んでいない患者12人に投与して安全性や効果を判定する計画です。記者会見した東北大学神経内科の青木正志教授は「苦しむ患者さんの姿を見て、新たな治療を夢見てきた。できるだけ早く、薬として提供したい」と話しました。一方、ALS患者の橋本操さんは、介助する人を通じて「手足が動くようになることが患者みんなの夢です。臨床試験のことをほかの患者にも伝えたいです」と話しました。

〈以下追加引用〉
<ALS>新薬、治験へ 動物で生存期間1.6倍--東北大病院
2011年7月11日 毎日新聞

 全身の筋肉が徐々に動かなくなる「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」の進行を遅らせる新薬の臨床試験(治験)が、東北大病院(仙台市)で今月中にも始まる見通しとなった。動物実験で発症後の生存期間が1・6倍に延びることが確認されており、治験で安全性や有効性を確認できれば、ALS治療の選択肢が広がると期待される。

 ALSは運動ニューロン(神経細胞)が次々と死滅し、脳からの指令を筋肉に伝えられなくなる。呼吸のための筋肉も動かせなくなるが、知覚は正常に保たれるため、「最も過酷な神経難病」と言われる。推定患者数は国内に約8500人、世界で35万人。発症すると3~5年で80%以上が死亡する。

 東北大の青木正志教授(神経内科学)らのチームは、親から子に遺伝する型のALSで、発症に関わる遺伝子を発見。この遺伝子を操作し、ALSを発症させたラットを作った。ラットに、細胞を増殖させる働きのあるHGF(肝細胞増殖因子)というたんぱく質を投与すると、発症から死亡までの期間が平均で17日から27・5日に延びた。HGFが運動ニューロンの死滅を防ぎ、進行を遅らせたとみられる。

 霊長類でも安全性を確かめ、今月4日、医薬品医療機器総合機構から治験開始の承認を得た。11日にも東北大病院の治験審査委員会の審査を受け、承認されれば治験の参加者を募集する。参加には、発症後2年以内でがんになったことがないなどを満たす必要がある。希望者は主治医を通じ東北大病院の治験専用ファクス(022・728・3455)に連絡する。【西川拓】
by negitoromirumiru | 2011-07-10 07:41 | 医療 | Comments(0)


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