デジタル放送におけるDPRM ― 上村 敏
2010年5月4日 アゴラ
来年7月に完全移行するデジタル放送におけるDRMについて述べたいと思います。
既に移行済みの方も多いと思います。その時に意外にに色々な問題に遭遇することがあると思います。
代表的なものを列記してみます。
1.友人からTVを貰ったがB-CASカード機器に装着されておらず、TV視聴ができない。 (B-CAS)
2.BRレコーダーを買ったが、購入したDVD-Rがデータ用で使用できない。(CPRM)
3.衛星放送を受信しているとNHKで画面に変な文字がでて、うざい。(B-CAS)
4.友人に録画した放送をDVD-Rにコピーしてあげたが、そのDVDをコピーしようと思ってもできない(コピー10)
5.BRレコーダーで録画した放送が機器のトラブルで、表示はされるが再生できない。
6.パソコンにデジタルチューナーを装着して録画していたが、OSがクラッシュして再インストールしたら録画済の番組が見れなくなった。
等々デジタル放送に関するトラブルは結構多いと思われます。アナログ放送では考えられない問題です。原因は著作権保護のためのDRMです。
具体的に述べるとDRMのかかった放送を復調させるためのB-CASカードおよびDVDに施されたCPRMが以上の問題を引き起こしています。もちろん著作権は尊重する必要があると思いますが、精緻・精巧なDRM技術が問題を大きくしています。
守られる著作権者に比べ一般消費者の数は圧倒的に多く、著しく公平性を欠きます。加えてDRMに係る費用の多くは一般消費者が、ほとんど知らないまま税金のごとく徴収されています。たとえばB-CASカードは1枚600円だそうですが、その存在さえ知られてはおりません。製造業界団体および放送業界団体より構成されるB-CAS管理会社にはNHKおよび総務省関係者の天下りがあるとのことですが、本当のことでしょうか?
加えてそうのようなDRMをかけているため、機器に大きな負荷をかけています。それから日本のデジタル放送は南米各国で採用されるそうですが、機器メーカーは仕様の違う製品を製造する必要があります。つまり放送にDRMを施している国は日本だけだそうです。
著作権保護は別途考えて、DRMを廃止することは問題があるでしょうか。
(春之介のコメント)
精緻・精巧なDRM技術…仕組みは分からないが頑固そうだ。
デジタル放送を録画してみて、レコーダーの説明文書が全く要領を得なくてチンプンカンプン。
今までのように、ファイナライズしても他機器では再生できないためにCPRM対応機器を別途購入した。
機械音痴な人や高齢者には甚だしく優しくない。
それとB-CASTを仕切る会社は、名簿管理くらいしかしない天下り団体で収支すら公表されていなかったが、物議を醸してしぶしぶ公表した。
日本の著作権保護に関しては詳しく知らないが、一部の権利者に対して厚遇して作品の普及という面では動かしにくいと言われている。
画像などを勝手に転載している身なのだが、歌詞に関しては注意を払っている。
ジャスラックは、執念深く迫ってくるという固定観念があるからだが…
まあ、コピー技術の裏を知っている人には、どんな手を使っても叶わないと思う。